今日は「認知」のパート2です。
1月31日の「出来事の捉え方」を先にお読みください。
「認知」とは、物事の捉え方や考え方のことですよね。
その「認知」も認知行動療法ではいくつかに分けて考えます。
詳しく言うと難しいので、簡単にまとめます。
認知は、「自動思考」・「信念」・「スキーマ」の3つにまとめることができます。
「自動思考」とは、意識している・いないにかかわらず頭の中に出てくるものです。自分自身に声掛けしている言葉だったり、イメージだったりします。
「失敗したな」「おかしくなってしまったらどうしよう」「やっぱりダメだった」「こんなに人がたくさんいたらうまく話せない」「きっと嫌われているんだ」などなど。
このような自動思考が発生する理由は、「信念」にあります。信念とは価値観や思い込みのことです。
私はよくカウンセリングで、考え方の癖という言い方をしますが、
〈○○しなきゃいけない・絶対○○〉などの「べき思考」や
〈95点取れても100点取れないと0点と同じ〉という「両極端な考え」、
〈私がいけない。何をやっても自分はダメだ。などの自分を責める〉「自責思考」などがあります。
ここもカウンセリングで詳しくやっていきます。
「考え方の癖」レベルであれば、比較的簡単に自分の思考に気付き、柔軟にしていくことができます。
考え方の癖レベルだったらいいのですが、「絶対そうだ」などと、なかなか変えられない信念を持っていると、認知行動療法で言われる、「認知の歪み」というレベルになってきます。
でも、これも認知行動療法で良くなっていくことができます。
さぁ、そして、そのような信念を身につけるに至るには、自動思考や信念のもっと下にある、「スキーマ」が土台となります。
スキーマとは、自分が育ってきた環境、両親の躾、友達関係などによって作り出されます。
自分自身の全体像のようなものです。小さい頃にネガティブな声掛けをたくさん受けていると、ネガティブ思考になる癖がつきます。
また、気持ちが落ち込んでいる時も、物事を悲観的に捉えがちになります。
このように自動思考・信念・スキーマのことを合わせて「認知」と言います。
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